身近な真空フリーズドライの仕組みについてわかりやすく解説

真空と聞くと、科学的なイメージがありますが、実は生活の中でかなり身近に使われています。その代表格のひとつはフリーズドライです。

インスタントラーメンやインスタントコーヒー、ふりかけ、お味噌汁など、もはや日々の食卓には欠かせない存在となっています。

 

そんなフリーズドライについて専門用語を使わずわかりやすく解説します。

 

伝統的な冷凍乾燥はフリーズドライ?

私たちがフリーズドライという言葉を聞く前から、日本では伝統的に凍結乾燥を用いて古くから保存食を作ってきました。

高野豆腐や寒天などは、冬の寒い時期に食品を凍らせ、乾燥させています。

 

通常氷(固体)は、0℃以上になると水(液体)になってから、水蒸気(気体)となり蒸発して乾燥します。

しかし、気温と湿度が低いと、氷(固体)が水蒸気(気体)となって蒸発します。この現象を昇華といいます。

 

高野豆腐や寒天などはこれらの昇華という現象により乾燥しますが、現代のフリーズドライと言われる食品と大きな違いは、真空ではなく我々が普通に生活している地上付近の気圧(1気圧)のもととうことです。

 

 

現代のフリーズドライ

お味噌汁やふりかけ、お粥、リゾットなどお湯を注げば、あっという間に食べることのできるフリーズドライ。

これからは伝統的な凍結乾燥に真空を利用しています。

そのため凍結真空乾燥といわれます。

 

これは、真空・・・つまり気圧が低いと水の蒸発する気温が低くなることを利用しています。

 

私たちが生活する地上付近では、水を沸かすと100度で沸騰します。

つまり、水(液体)が水蒸気(気体)になる温度です。

 

これを登山などをして、山頂で水を湧かすと100℃に達する前に沸騰します。

空気が薄い分、気圧が低いため、水が沸騰する温度が低くなるからです。

富士山の頂上だと、90℃に達することなく沸騰します。

 

つまり、気圧が低ければ低いほど水が沸騰する温度が低くなります。

どのくらい低くなるかというと、気圧が1Paの場合、水が沸騰する温度は-50℃以下になります。

 

日常生活を送っていると氷点下で水が沸騰するというイメージがわきにくいと思いますが、真空の状態で食品を凍らせるとともに、水分を沸騰させ蒸発させてしまうこの仕組みを使ったのがフリーズドライというわけです。

 

 

このフリーズドライ。

凍った水分が、そのまま気体となって蒸発するため、短時間にかつ食品の風味も落とさず乾燥させることができます。

食品はスポンジのような状態になるため、お湯や水を注ぐと元の形に戻ります。

また、加熱することもないため、風味が変わらず、栄養素もそのままという利点があります。

 

 

身近な真空を利用したフリーズドライの仕組みについて解説してみましたが、菅製作所では真空を利用した膜を作るスパッタ装置を取り扱っています。

 

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