「真空」と聞くと、宇宙を連想する方も多いのではないでしょうか?
とても遠くの出来事のように感じる言葉ですが、実は私たちの生活の中で身近に利用され、しかも気圧によって5種類に分類されています。
気圧?真空??っていう言葉を聞いただけで、アレルギーが起こったり、フリーズしてしまう方にもわかりやすく真空の種類について解説します。
そもそも「真空」って何?もっと詳しく知りたい!という方はこちらをご覧下さい。
極高真空
気圧が10-8Pa以下を極高真空といいます。
ちなみにPaはパスカルと呼び、圧力の単位として使われます。
私たちが生活する地表付近である1気圧は、パスカルで表すと101325Paになります。
10-8Paは0.00000001Paなので、地上付近とは10,000,000,000,000分の一の気圧となります。
むしろほとんど空気はありません。
まさに宇宙レベルの真空状態をいい、工業的な実用化はこれからといったところです。
超高真空
気圧が10-5Pa~10-8Paを超高真空といいます。
超高真空は10-5Pa~10-8 Paなので、0.00001~0.00000001Paとなります。
地上付近の気圧とは、10,000,000,000~10,000,000,000,000分の一となります。
地球から飛び出し、宇宙空間へ向かうくらいに相当する気圧の低さとなります。
高真空
気圧が10-1Pa~10-5Paの真空を高真空と定められています。
これは、0.1~0.00001Paなので、超高真空に比べるとかなり気圧が高くなります。
それでも、地上付近と比べると、1,000,000~10,000,000,000分の一の空気の薄さです。
中真空
気圧が102Pa~10-1Paの真空は中真空となります。
100~0.1Paとなるので、1,000~1,000,000分の一の空気の薄さとなります。
低真空
105Pa~102Paの気圧の真空は低真空といいます。
100,000~100Paでだいぶん地上付近の101325Paに近づきます。
とはいえ、地上付近より気圧が低く1000分の一までの空気の薄さをいうので、それなりに範囲が広いともいます。
103Pa~102Paだと、飛行機が飛ぶような成層圏当たりに相当するので、かなり空気は薄く感じます。
菅製作所では、10-5Paと高真空レベルの真空を作り成膜を行うスパッタ装置など各種取り扱っています。