身近に使われている半導体ですが、名前は知っていても、実際どんな役割でどんな用途で使われているのか知らない人も多いですよね、
半導体とは絶縁体と導体の中間のもの
半導体とは電気を通さない「絶縁体」ですが、ある条件下では電気を通す「導体」です。本名は「半導体集積回路」です。英語ではsemiconductorです。
半導体が電気を通したり、通さなかったりすることで「0」と「1」の情報を伝えられるので、二進法が使えます。二進法を使うことでコンピューターが様々な計算をすることができるのです。
半導体に使われている物質はシリコンなどです。シリコンバレーの地名の由来はここから生まれたそうです。また、シリコンは地球に豊富にあるのでシリコンがあるおかげで半導体も豊富に作られるので、人類は半導体のおかげで生活は激変しました。半導体を一番最初に使った製品はトランジスタラジオです。
*二進法とは0と1だけで数を表す方法です。
例
十進法 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
二進法 | 0 | 1 | 10 | 11 | 100 | 101 | 110 | 111 | 1000 |
半導体は私たちの生活に欠かません!!
身近な機械に使われている半導体
エアコンの温度センサーは半導体で出来ています。
炊飯器の火力調整は半導体が制御しているからです。
パソコンのCPU、SSDにも半導体が使われています。
他にもスマートフォン、デジタルカメラ、洗濯機、冷蔵庫、LED電球、銀行ATM、電車、インターネット通信などのインフラ、自動車のエンジン制御にも半導体が使われています。様々な機械で半導体は使われています。
Google、Apple、FaceBook、Amazonのような世界的な大企業も半導体がないと何もできないほど当たり前に使われています。
つまり、半導体がないと現代のテクノロジー社会は成り立たないという事です。
半導体を作るには?成膜を作るスパッタリング法
半導体作成にはいくつかの製造過程がありますが、この記事では成膜技術のスパッタリングについて解説します。
成膜(せいまく)とは、基盤となる物質の表面に薄膜を付着させる技術のことです。成膜するとガラス,樹脂,金属の基盤に通電、光をコントロール、発熱するなどの機能を持たせることが可能になります。膜の厚みは膜の持つ機能によって異なります。つまり、成膜すると半導体に必要な絶縁体と導体の機能の付与することができるというわけです。
成膜の手法にはいくつかあります。レンズなど光学膜が必要とされる場合、スパッタ法と蒸着法が使われることが多いです。
スパッタ法
スパッタリング法、英語ではsputteringです。sputterはパチパチなど弾け飛ぶ音を出している状態のことで、飛沫作用という意味を持っています。
スパッタ法を簡単に説明すると、水たまりに石を投げ入れると、水が飛び散って用意していた基盤に付着させます。このような事を真空の中で行うことをスパッタリング法と呼びます。
もうちょっと詳しく
Ar(アルゴン)ガスで満たされた真空の箱に電子e-があり、e-にアルゴンをぶつけるこAr+が生まれます、これを原子化といいます。原子化したアルゴンがターゲットに衝突することで原子が叩き出され、基板に付着し薄膜を作る技術がスパッタリングです。
*アルゴンはほかの物質と反応しない、不活性の特性を持っています。
わかりやすい動画は以下です。
原理は簡単ですね!!汗
スパッタリングは専用の装置を使います。
Arイオンをプラズマ放電下でターゲットに衝突させ、衝突により叩き出されたターゲット材料が対向する基板に付着するスパッタリング現象を利用した成膜装置です。
原子層1層枚の均一なコントロールを行い、高膜質・段差被膜性の高い成膜が可能な、研究開発用の小型原子層堆積装置です。