「リン」と言われて、パッと用途が思い浮かびますか?
この記事では、リンの性質や特徴から、社会や人間にとってリンがどれだけ大切かについて触れています。
実はどんな人にとっても身近な元素なので、一緒に見ていきましょう。
リンの性質と特徴
リンは非常に燃えやすい元素であり、空気中で自然に燃え始めるほどの元素なんです。また、人間の体重の1割ほどにはリンが含まれており、DNAの一部や、エネルギー源であるATPなど非常に重要な部分で使われている元素です。
リンの社会での活用方法
リンは「マッチ箱の側面」、「化学肥料」、「人間の歯や骨」などの成分として使用されています。それぞれ見ていきましょう。
マッチ箱の側面
マッチ棒は机やコンクリートに擦り付けても中々火がつきませんよね。でもマッチ箱に擦りつけるとすぐに火がつく。その理由は、マッチ箱の側面にリンが含まれており、擦ることで火花が発生、その火花がマッチ棒の火薬に引火するという流れがあるからなんです。
ちなみに、昔は黄リンマッチと呼ばれるマッチがありましたが、有毒で自然発火しやすいという難点があったため現在では生産禁止、代わりに赤リンマッチが主流となっています。
化学肥料
化学肥料には窒素、カリウム、リンが含まれており、リンの果たす役割は非常に大きなものになっています。例えば、植物の緑を鮮やかにしたり、開花や実の成る速度を促進させたりします。
人間の歯や骨
人間の歯や骨にもリンが多く含まれています。え、カルシウムじゃないの?と思われるかもしれませんが、実はカルシウムとリンが結びついて形成されているんです。
最初に紹介した通り、DNAやATPなど体に必要不可欠な部分にも使用されているので、リンは人間にとって必須の元素というわけですね。
リンの歴史
- 元素記号:P
- 英語名:Phosphorus
リンの語源は、ギリシャ語で「光」である「phos」と「運ぶもの」を意味する「pharos」を組み合わせた言葉です。発見については、1669年にドイツの錬金術師「ブラント」が発見しました。
ちなみに、日本語での「リン」の由来は、「ひとだま」を意味する「燐(りん)」から取られているそうです。
まとめ
今回は「リン」について解説させていただきました。この記事のポイントは以下の通り。
- リンは燃えやすい元素であり、空気中で自然に燃えてしまう
- 「マッチ箱の側面」、「化学肥料」、「人間の歯や骨」などに使用される
- リンの語源は「ひとだま」を表す「燐」
高校で勉強する他の元素については、以下の記事にてまとめております。併せてご覧いただけると、更に理解が深まるのでぜひご覧ください!
参考サイト
ガスの名前由来 ガス豆知識 – 巴商会
2.リンとは | 農業におけるリン循環の視角から循環型社会を展望する ―大串 和紀 | Seneca 21st
リン•カルシウム の巻 | 入門編
リン Phosphorusー体の中の重要分子DNAの構成成分。肥料にも多用される | Chem-Station (ケムステ)
イラスト周期表 – リン