ポテトチップスなどのスナック菓子は、いつ食べてもパリパリ、サクサクして美味しい!
ついつい止まらなくなることもしばしばという方も多いのではないでしょうか?
そんなスナック菓子が安心して美味しく食べられる秘密は、窒素と真空が関係しているってご存じでしたか?
スナック菓子の袋に詰まった秘密をわかりやすく解説します。
スナック菓子がいつも膨らんでいるのはなぜ?
店頭に並べられているスナック菓子は、いつも膨らんでいます。
中には窒素が詰まっているからです。
なぜ窒素なのでしょうか?
それは、窒素は不活性ガスといって、他の物質と反応しにくい特性を持っているからなんです。
もし、スナック菓子の袋の中に空気に含まれる酸素が入っていると、揚げ物であるスナックは酸化してしまい、味が落ちたり、品質が劣化してしまいます。
そこで、スナック菓子の袋の中を窒素で満たすと、不活性ガスである窒素とスナックは化学反応が起きにくくなります。
つまり、スナックの酸化が起こりにくく、美味しさと品質が長持ちします。
また、スナック菓子の袋を窒素で膨らませることで、クッション代わりになりスナックが割れにくくなるというメリットがあります。
膨らんでいるスナック菓子の袋がかさばってしまうデメリットはありますが、スナック菓子が割れにくく、美味しさと品質が長持ちするというメリットの方が大きいのです。
スナック菓子の袋の内側にも秘密が
スナック菓子を袋に詰めるときにせっかく窒素を入れても、袋自体が空気中の酸素を通しやすい仕組みだと、酸化してしまい、スナックの品質の劣化につながってしまいます。
そこで、スナック菓子の袋にも、空気を通さない仕組みがあります。
スナック菓子の内側は銀色の膜がついています。
これはアルミニウムで、一円玉硬貨に使われている金属の薄い膜が張られています。
この薄い膜があることで、スナック菓子の袋の外側にある空気中に含まれる酸素をシャットアウトできます。
スナック菓子の内側のアルミニウムの薄い膜は、真空蒸着といった技術を使っています。
真空状態で、アルミニウムを熱して蒸発させると、アルミニウムが薄い膜としてくっつく仕組みが活用されています。
いつも美味しく食べられるスナック菓子には、実は窒素や真空が大活躍しています。
スナック菓子を食べるときは、ぜひ真空にも思いを馳せてみて下さいね。
私たちの生活に身近なところで活躍している真空。菅製作所では真空状態で膜を作るスパッタ装置を取り扱っています。