宇宙で最も多い元素である「水素」は、普段の生活ではどのように使われているかご存知でしょうか。
今回は、社会で役立つ化学の基礎知識として、水素が社会でどのように使われているかをお話していきます。
専門的な知識も、わかりやすく噛み砕いて説明しているので、ぜひ最後までご覧ください。
水素の性質と特徴
水素は宇宙で最も多い元素であり、また全ての元素の中で最も軽いという性質です。
特徴として、火をつけた際、酸素と激しく反応し、爆発的に燃えることで知られています。
宇宙で最も多い元素であることや、爆発的に燃えること、そして酸素と反応することを利用して、社会では様々な方法で水素が役立っています。
具体的に、どのような分野で使われているのかを見ていきましょう。
水素の社会での活用方法
現代社会では、水素は「燃料電池」、「FCV(燃料電池自動車)」、「ロケットエンジン」と多数の分野で使用されています。
水素が役立つ「燃料電池」
水素(H2)と酸素(O2)を使用し発電した上で、水(H2O)を排出するとてもエコな発電方法が使われた電池です。
地球温暖化が問題になっている近年、CO2を排出しないこの方法は注目されています。
中でも、この燃料電池を搭載したFCV(燃料電池車)は、最近耳にすることも多いのではないでしょうか。
水素が役立つ「FCV(燃料電池車)」
先ほどお話した燃料電池を搭載した燃料電池車。
「Fuel Cell Vehicle」の頭文字を取りFCVと呼ばれるこの車は、究極のエコカーとして既に一般販売が開始されています。
しかしながら、電気自動車と異なり補給場所が少ないなどの問題も有り、現実的には一般乗用車での使用は難しいようです。
そこで、現在ではバスやトラックなどの大型車をFCVにすることで、環境問題へ取り組もうという試みがされています。まさに未来の乗り物ですね。
水素が役立つ「ロケットエンジン」
宇宙へ打ち上げるロケット、そのエンジンにも水素が使用されています。
ロケットエンジンには液体水素と液体酸素が積まれており、燃料として必要なのは水素のみです。
では、なぜ酸素も積載されているのでしょうか?
ロケットの行き先は宇宙です。そして、宇宙には酸素がありません。
燃料自体は水素ですが、火が燃える為には酸素が必要なため両方をつむ必要があるんですね。
水素の歴史
元素記号:H
英語名:Hydrogen
水を構成する元であるという由来で、
ギリシャ語のhydro(水)とgennao(生じる)を組み合わせて作られた名前です。
水は「H2O」であり、これを二つ用意すれば「H2」と「O2」に分解されるため、この由来には納得ですね。
まとめ
今回は以下の点についてお話しました。
- 水素は宇宙で最も多く、軽い元素
- 「燃料電池」、「FCV」、「ロケットエンジン」で使用されている
- 由来は水を構成する元という名前
他の元素が気になる方は、以下の記事にてまとめておりますので是非ご覧ください。
【元素一覧】基礎的な元素から最新まで身近な例でわかりやすく解説!
参考サイト
燃料電池
FCV
ロケットエンジン
ロケットの燃料が宇宙で燃えるわけ | NHK for School
由来