最も身近な元素の一つである、酸素。
呼吸に必要なことや、物を燃やすために必要なことは一般的に知られていますが、社会でどのように役立っているかご存知ですか?
この記事では、酸素の性質から社会での活用方法、命名時の歴史など幅広く解説しています。
酸素の性質と特徴
生物の呼吸に必要な元素として知られています。酸素は、体の中に取り込まれた後、細胞内で水に変化します。この時のエネルギーが、生命活動をするために必要なんです。
余談ですが、エラ呼吸である魚は水面に上がった時、空気中ではなく水中に取り込まれた酸素で呼吸しています。
また、酸素は物を燃やすためにも必要ですが、実は酸素が発見された時も物を燃やす実験から見つかったんです。
酸素の社会での活用方法
酸素は「酸素ボンベ」、「使い捨てカイロ」、「ロケット燃料」と幅広い分野で使用されています。それぞれどのように酸素が使われているのか、一つずつ見ていきましょう。
酸素ボンベなど
スキューバダイビングなどで背中に背負っているものです。また、走り終わったマラソンランナーが吸引しているスプレー缶も酸素。また、医療分野でも酸素吸入として使われることがあります。このように、酸素ボンベはスポーツや病気などで酸素が足りない状態になってしまった体に補充するための役割を果たしています。
使い捨てカイロ
冬の寒い日に使ったことがある方も多いのでは無いでしょうか。実は使い捨てカイロの中身は鉄粉なんです。鉄と酸素が反応した際に発生する熱で暖かくなるんですね。ちなみに、再利用できない理由は、中の鉄が全て酸化してしまった状態だから。
ロケット燃料
宇宙で水素を燃やし続けるために、ロケット燃料には液体酸素が使われています。詳しくは、水素の記事で解説しておりますので、良ければそちらもご覧ください。
【元素番号1【水素】社会で役立つ化学の基礎知識【元素番号1 水素(H)】の解説】
酸素の歴史
元素記号:O
英語名:Oxygen
酸素の語源は実は勘違いから生まれたんです。当時は「酸のもとは酸素である」と思われており、ギリシャ語で酸を意味する「oxys」と生むを意味する「gennan」から名付けられました。(ちなみに、本当の酸のもとはプロトン)
まとめ
今回の記事のポイントは以下の通り。
- 酸素は生命活動のエネルギーに必要不可欠
- 「酸素ボンベ」、「使い捨てカイロ」、「ロケット燃料」などで使用されている
- 酸素の命名は勘違いから生まれた
他の元素が気になる方は、以下の記事にてまとめております。
是非ご覧ください。
【元素一覧】基礎的な元素から最新まで身近な例でわかりやすく解説!
参考記事