いちごにかけたり、アイスキャンディやアイスクリームなどお菓子にもよく使われている練乳。
コンデンスミルクという言葉通り、牛乳を濃縮させた物ですが、練乳は日本でも1300年以上の歴史があり、現在は真空を利用して作られています。
練乳のおいしさの秘密は真空といっても過言ではありません。
練乳と真空の関係について詳しく解説します。
※弊社では練乳を作る機械は扱っておりません。真空の魅力をお伝えするため様々な角度から情報を発信させていただいております。
かつて練乳は貴族の食べ物だった
練乳が日本にやってきたのは、飛鳥時代にあたる大化元年(645年)。百済(現在の朝鮮半島にあった国)から伝わったとされ、当時は「酥(そ)」と言われ、貴族の間で滋養薬として食べられていました。
当時は牛乳を煮詰めて作られていましたが、明治になると真空釜が開発され、大量生産されるようになりました。
練乳と真空の関係
現在の練乳は、牛乳にグラニュー糖を加え、荒煮することで殺菌します。
その後、ろ過してから真空濃縮機で濃縮していきます。
煮詰めるだけでも濃縮することは可能ですが、真空濃縮機を使うと見た目もキレイで、風味がアップします。
真空状態は気圧が低いため、水の沸点も低くなります。
つまり、低温で水分を蒸発させ濃縮することができます。
真空・低温で濃縮することで、酸化を防ぐため、コンデンスミルクが濃縮する過程で褐色になるのを防いでくれます。
また、熱による劣化が少なく、素材本来の風味を保つことができます。
低温で水分を蒸発させる仕組みについて詳しくお知りになりたい方はこちら
真空濃縮機は、練乳の他にもジャムや果汁、出汁などにも使われています。
現在の練乳は、ほとんどが業務用として使われ、アイスクリームの他にもキャラメルやコーヒー飲料などに使われています。
休憩時のおやつの原料に練乳が使われていたら、少しでも真空に思いを馳せて頂ければと思います。
菅製作所では、真空を利用して成膜するスパッタ装置など各種取り扱っています。