身近な元素である「アルミニウム」、アルミホイルやアルミ缶として生活で利用されている方は多いと思います。
ですが、アルミニウムの性質や特徴、語源はご存知ですか?
この記事では、アルミニウムがどんな金属元素なのか、発見の歴史にはどういった経緯があったのかを解説しています!
記事の途中にはアルミニウムの社会での活用方法も紹介していますので、ぜひご覧ください。
アルミニウムの性質と特徴
アルミニウムは軽く、熱をよく伝える金属として知られています。また、非常に柔らかいことから加工が容易であることも知られています。
一般家庭にあるアルミホイルをイメージしていただけるとわかりやすいでしょう。
金属元素の中では最も多く地中に存在しており、アルミ缶のリサイクル率も年間で90%以上を超えることからかなり環境に優しい状態で活用できる金属元素です。
では、社会ではどのように活用されているのでしょうか?次の見出しではそこを紹介します。
アルミニウムの社会での活用方法
アルミニウムは「ジュラルミン」、「アルミ缶」、「一円硬貨」などの成分として使用されています。それぞれ見ていきましょう。
ジュラルミン
ジュラルミンは、アルミニウムの合金として有名であり、代表的な製品は「ジュラルミンケース」になります。また、飛行機の翼や外板の多くにジュラルミンが使われているんです。
アルミ缶
最近では見ない日が無いほどメジャーになったアルミ缶。元々はアメリカで発売されたもので、日本では1965年にアルミ製「プルトップ」をつけた缶ビールとして登場しました。
しかし、この時の缶本体はブリキやスチールが使われており、缶全体がアルミ製になったのは1971年で、一般的に普及したのは1980年代後半からです。
一円硬貨
お財布の中に必ず1枚は入っているだろうあの一円硬貨も、アルミニウムが原料。余談ですが、一円硬貨を作成するには「3円」かかるんです。実はとってもコスパの悪い硬貨なんですね。
アルミニウムの歴史
元素記号:Al
英語名:Alminium
アルミニウムの語源はラテン語でミョウバンを意味する「alumen」から取られています。発見については、デンマークの化学者「エルステッド」が単離に成功しましたが、これには少し複雑な経緯があるんです。
具体的には、1807年にデービーがミョウバン石からアルミナを電気分解、そして1825年エルステッドが塩化アルミニウムを単離、最後に1827年にヴェーラーが純粋なアルミニウムを得ることに成功する、という何個かの段階を経てアルミニウムは実用可能になったんですね。
ちなみに、なぜミョウバンという名前から取られたかと言うと、1782年にラボアジェがミョウバン石に未知の金属が含まれていることを発表し、アルミーヌと名付けたことが理由です。
まとめ
今回は「アルミニウム」について解説させていただきました。この記事のポイントは以下の通り。
- アルミニウムは軽く、柔らかいため加工がしやすい
- 「ジュラルミン」、「アルミ缶」、「一円硬貨」などに使用される
- 昔はアルミ缶はメジャーではなかった
- 発見から実用までにはいくつかの段階があった
高校で勉強する他の元素については、以下の記事にてまとめております。併せてご覧いただけると、更に理解が深まるのでぜひご覧ください!
参考サイト
アルミニウム Aluminium 最も多い金属元素であり、一円玉やアルミホイルの原料 | Chem-Station (ケムステ)