中々名前だけではピンとこない「ケイ素」、実は地球上でもかなり多い元素なんです。
今回はそんなケイ素について、性質や特徴、実際に社会でどのように使われているかなどをお話しします。
実は、今あなたが手に持っているものにもケイ素は使われているんですよ。
ケイ素の性質と特徴
ケイ素は地殻の中に数多く存在する元素であり、酸素の次に多く存在する元素として知られています。具体的にはシリカ鉱物と呼ばれるものから得ることができ、代表的な半導体として使用されています。
ケイ素は硬い非金属ですが、非常にもろいため扱いには注意が必要です。
ちなみに、内装などで使用する「シリコン剤」は「シリコーン」というケイ素に酸素と炭素鎖が結合した化合物であるため、実は別物。(他にも哺乳瓶の乳首など、一般的に「シリコン」と呼ばれている素材はシリコーンなことが多い)
ケイ素の社会での活用方法
ケイ素は「コンピュータ基盤」、「シリカゲル」、「ガラス」などの成分として使用されています。では、それぞれみていきましょう。
コンピュータ基盤
最初にお話した通り、ケイ素は「半導体」材料です。
半導体とは、電気を通す導体と電気を通さない絶導体の中間の性質を持つ物質であり、これを利用してコンピュータ基盤などは動作しています。
昨今では、この半導体不足が騒がれていますよね。
地球上でもかなり多いはずのケイ素を素材にしているのに、なぜ不足しているのか?その理由の一つは需要に対して供給が追いついていない点にあるようです。
コロナウイルスの影響もあり、IT系の製品需要が高まったことで生産が追いついていないという風に言われています。
シリカゲル
お菓子などに入っている乾燥剤「シリカゲル」、よく「食べられません」と書いてますよね。実はあれの中身が二酸化ケイ素なんです。
ちなみに、シリカゲルは靴の中に入れておくと湿気を取ってくれるので意外と重宝するアイテムですよ。
ガラス
二酸化ケイ素に「炭酸ナトリウム」や「炭酸カリウム」を加えて熱すると、水ガラスという液体のガラスができます。この水ガラスを冷やした時にできるのが、一般的に知られるガラスというわけです。
ケイ素の語源と発見の歴史
- 元素記号:Si
- 英語名:Sillicon
語源はラテン語で火打ち石、硬い石を意味する「sliex」です。発見については、1823年スウェーデンの化学者「ベルセリウス」が単独の元素として分離したことで発見されました。
ちなみに、サンフランシスコにある「シリコンバレー」の語源もケイ素から取られています。(シリコンバレーはAppleやGoogle、NETFLIXなど誰もが知る会社が集結しているIT業界の中心地です)
IT製品と半導体は切っても切り離せない関係というのが名前からも伝わってきますよね。
まとめ
今回は「ケイ素」について解説させていただきました。この記事のポイントは以下の通りです。
- 地球上では酸素の次に多い元素
- 「コンピュータ基盤」、「シリカゲル」、「ガラス」などに使用される
- シリコンバレーの語源になっている
高校で勉強する他の元素については、以下の記事にてまとめております。併せてご覧いただけると、更に理解が深まるのでぜひご覧ください!
参考サイト
ガスの名前由来 ガス豆知識 – 巴商会
ケイ素 – イラスト周期表
ケイ素 Silicon 電子機器発達の立役者。半導体や光ファイバーに利用 | Chem-Station (ケムステ)
「クオーツ時計」の「クオーツ」って何? ★ 時のハテナにせまる!! ★ キッズタイム ★ 時と時計を楽しくまなぼう