塩素は食卓に欠かせない「塩」を元に作られる元素ですが、意外な場面でも使われているのです。
この記事では、塩素の性質や特徴、社会での活用方法と発見の歴史などを解説させていただきます。
豆知識も多く紹介しているので、一緒に楽しみながら学んでいきましょう。
塩素の性質と特徴
塩素は黄緑色で刺激臭のある気体です。一般的に利用される塩素は、塩を原料に作られます。日本で使われている塩のうち、塩素を作るために使用される塩はなんと80%以上!
殺菌力があることで知られていますが、毒性が強く、吸い込むと呼吸困難を起こすことも。社会では上手く加工されて、様々なものに使用されています。具体的な内容を見ていきましょう。
塩素の社会での活用方法
塩素は「漂白剤」、「ラップ」、「塩ビパイプ」などの成分として使用されています。それぞれ見ていきましょう。
漂白剤
漂白剤の中にも「塩素系」と呼ばれる物があります。
例えば、「ハイター」。次亜塩素酸ナトリウムの力によって汚れの”二重構造”を壊すことで色を取り除く効果を持ちます。
ちなみに、酸素系の漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生したり、換気せずに使用すると具合が悪くなったりと取り扱いには注意が必要です。
ラップ
食べ物を保存する時に使用するラップには、塩素が含まれていることも多いです。
例えば、ポリ塩化ビニリデンという素材はクレラップやサランラップに使用されています。
塩ビパイプ
通称「塩ビパイプ(塩ビ管)」と呼ばれるパイプは、塩化ビニルを原料に作られています。塩ビパイプは大きく4種類に分かれており、一般家庭の給水から工事の衝撃破損事故防止まで幅広い分野で使用されます。
塩素の歴史
- 元素記号:Cl
- 英語名:Chloride
塩素の語源は、ギリシャ語で黄緑色を意味する「chloros」です。発見については、1774年、スウェーデンの科学者シェーレが分離に成功、1810年にイギリスのデービーが元素だということを立証しました。
ちなみに、日本名の「塩素」は、食塩の成分の一つであるということが由来です。NaCl、聞き覚えがありますよね。
まとめ
今回は「塩素」について解説させていただきました。この記事のポイントは以下の通り。
- 塩素は黄緑色で刺激臭のある気体
- 殺菌力があるが、毒性も強い
- 「漂白剤」、「ラップ」、「塩ビパイプ」などに使用される
- 塩素という名前は塩が由来
高校で勉強する他の元素については、以下の記事にてまとめております。併せてご覧いただけると、更に理解が深まるのでぜひご覧ください!
参考サイト
ガスの名前由来 ガス豆知識 – 巴商会
塩ビ管(塩ビパイプ)の製品一覧 | 積水化学工業-エスロンタイムズ
塩素 – イラスト周期表
塩素 Chlorine 漂白・殺菌剤や塩ビの成分 | Chem-Station (ケムステ)
塩素系漂白剤は白い衣類の漂白と除菌に使える!使い方・注意点とおすすめ商品5選 – くらしのマーケットマガジン
酸化と還元は化学における基本的な反応の一つです。一般には酸素 の授受に注目して、物質が
塩素
塩素Q&A