研究開発機器として幅広く使用されているスパッタ装置。
スパッタ装置とは、イオン化させたArガスを高速でターゲットに衝突させ、衝突により叩き出されたターゲット原子が基板に付着するスパッタリング現象を利用したPVD方式の薄膜形成装置です。
そんなスパッタ装置ですが、手狭な研究室だと設置するのも一苦労でしょう。
そこで、スパッタ装置を販売する菅製作所の小型卓上スパッタ装置【キュービックスパッタ装置SSP1000】をご紹介します。
小型と聞くと性能面で不安に思う方も多いと思いますが、SSP1000は小型でも十分な性能を発揮し、大学研究機関をはじめとするお客様にご好評いただいております。
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小型の物理蒸着法(PVD)のスパッタ装置とは?菅製作所SSP1000の性能や特徴を紹介
目次
①小型卓上スパッタ装置ならではの「選べる置き方」
小型卓上スパッタ装置SSP1000は、様々な設置環境に対応できるよう、スタック配置(積み重ね)とパラレル配置(横置き)のどちらも可能です。
また、電源部とポンプは床置きにして、チャンバー部だけをラックに乗せることも可能です。
電源とチャンバー部を離して設置する場合は、ケーブルの長さが足りなくなる可能性もあります。その際にはオプションの専用台などご用意しておりますので随時お申し付けください。
②小型卓上スパッタ装置だからできる!「自在に変えられる成膜方向」
キュービックスパッタの名の通り、サイコロのような形状のチャンバー部(成膜室)はスパッタUP、スパッタSIDE、スパッタDOWNの3つの成膜方向に変更させることができます。
スパッタUP(↑)
基板へのパーティクルの付着をもっとも防ぐことができる成膜方法。多くのユーザーがこちらの成膜方向を導入しています。また、ターゲットが下向きのためメンテナンス時の作業性に優れています。
スパッタSIDE(←)
基板へのパーティクルやターゲットへのフレーク付着を防ぎ高品質な成膜ができる配置です。ターゲットと基板間の距離(T/S)の微調整をする時の作業性がもっとも優れています。
スパッタDOWN(↓)
基板ホルダーの上にサンプルを置くだけの成膜方法のため、不定形基板や小さな部品を並べて成膜する際に活用します。基板側にパーティクルが落下しやすいため、一定の注意が必要です。
➂小型卓上スパッタ装置でも妥協しない「上位モデルと同じカソードを使用」
φ2インチマグネトロンカソード1基(シャッター付)を搭載し、φ100mm以内の膜厚分布±5%以下の性能です。エントリーモデルでも妥協せず、上位モデルと同じカソード構造を採用しました。
もし磁性体材料を成膜したい時は、水冷されているマグネットを取り出し、磁性体材料用の強磁場マグネット(別途購入)に交換することで磁性材料の成膜に対応できます。
まとめ
今回は北海道北斗市にある菅製作所の小型卓上スパッタ装置SSP1000を使用するメリットをご紹介してきました。手狭な場所でも必要な研究開発機器。小型でも置き方を変えることができたり、劣ることのない性能を体感していただけるでしょう。
こちらの小型卓上スパッタ装置以外にも多様なスパッタ装置をご用意しております。
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