ナトリウムは、元素の中でも聞き馴染みのある元素だと思います。
料理が好きな方であれば食塩などの成分表で見たことがあるのではないでしょうか。ですが、その他にもナトリウムは様々なものに使用されています。
この記事では、ナトリウムの性質や特徴から、どのように社会で使用されているかについてまで解説させていただきます。
ナトリウムの性質と特徴
ナトリウムは金属であるにも関わらず、ナイフで切れるほど柔らかい。水に入れると激しく反応し、火が出て爆発してしまうことから、保存は石油の中で行われます。
※ナトリウムは活性が強いため、自然界で単体として存在することはありません
ナトリウムの社会での活用方法
ナトリウムは「食塩」、「ナトリウムランプ」、「漂白剤」などの成分として使用されています。それぞれ見ていきましょう。
食塩
ナトリウムと聞くと一番最初に思い浮かべるのが食塩ではないでしょうか。正しくは塩化ナトリウム(NaCl)で、今や食卓に欠かせない「さしすせそ」の一つであり、日本では古くから愛されてきました。
ちなみに、食品であればベーキングパウダーに炭酸水素ナトリウム(NahCO3)が使用されるなど、意外と目にする機会は多いです。
ナトリウムランプ
トンネルの中で黄色〜オレンジっぽいライトを見たことがありませんか?
あれ、実はナトリウムランプなんです。このナトリウムランプは霧の中でも遠くまで届く性質を持ち、万が一トンネル内で見通しが悪くなっても助けてくれます。
漂白剤
液体の漂白剤には、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)という成分が使用されています。これは漂白力が強く、浴室の黒ズミ除去などにも使用されます。たまに勘違いされますが、粉末の漂白剤に含まれているのは過炭酸ナトリウム(Na2CO3・1.5H2O2)であり、衣類のつけ置きに使用される別物です。
ナトリウムの歴史
元素記号:Na
英語名:Sodium
元々の名前の由来はラテン語で「炭酸ナトリウム」を意味する「natron」だと言われています。(一説によるとドイツ語の「Natron(ソーダ石)」から来たとも)
ではなぜ英語で「Natlium」とならないのか?それは、英語圏では「炭酸ナトリウム」のことを「Sodium」と呼ぶからなのです。元素記号はNaなのに、混乱しちゃいますよね。
まとめ
今回はナトリウムについて解説させていただきました。この記事のポイントは以下の通り。
- ナトリウムは金属だが、ナイフで切れるほど柔らかい
- 水と激しく反応してしまうため、石油の中で保管される
- 「食塩」、「ナトリウムランプ」、「漂白剤」などで使用されている
- 英語名と元素記号は別のものになっている
他の元素が気になる方は、以下の記事にてまとめております。
是非ご覧ください。
参考サイト
ナトリウム Sodium -食塩やベーキングパウダーに使用 | Chem-Station (ケムステ)