真空装置は研究開発用途として多く使われており、その中でも種類によって使用方法は変わります。
今回は、真空装置の種類5つと、その中から厳選した真空装置9台をご紹介します。
1946年に創業した菅製作所は、自社製スパッタ装置の販売、大学や研究機関を中心に活動の幅を拡げております。そんな菅製作所の真空装置を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
日本唯一の汎用型光放出電子顕微鏡(PEEM)
①MyPEEM(光放出電子顕微鏡)
試料に紫外光を照射することで励起された光電子を、サンプルに印加された負の高電圧によって加速します。
これにより、光電子経路であるチャンバーはアース電位に置くことができるため、安全でコンパクトな設計になっています。
特徴
- スタンドアローン型でオプションを追加しなくても使用できます。
- 各種光源の交換が容易です。
- 3種類のコントラストアパチャーを手動で選択できます。
用途
薄膜の成長過程や触媒反応の動的過程の追跡が主用途になります。
ガスの吸着や円偏光紫外線光を用いたスピン観察などに応用可能です。
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スパッタリング現象を利用した成膜装置のスパッタ装置
②SSP1000(キュービックスパッタ装置)
研究開発用卓上スパッタ装置は、チャンバー部アルミブロックから削りだしにより、チャンバー部は31kgと軽量な作りです。
特徴
- サイコロのような形状のチャンバー部を置き換えて成膜方向を変更可能です。
- RF電源で異常放電が置きやすい絶縁材料のターゲットに対しても安定した成膜が可能です。
用途
金属膜、絶縁膜、電動膜、保護膜、反射膜、触媒、コーティング、回路、電池、MEMS、新素材開発など研究開発用途に活躍します。
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③SSP2500G(グローブボックス付きスパッタ装置)
真空置換とガス置換の両方に対応した簡易型グローブボックスを搭載しています。
そのため、基板サンプルを用いた成膜も安心してご利用できます。
特徴
- 上位モデルと同じカソードを採用しています。
- サイコロのような形状のチャンバー部を置き換えて成膜方向を変更可能です。
- RF電源で異常放電が置きやすい絶縁材料のターゲットに対しても安定した成膜が可能です。
用途
金属膜、絶縁膜、電動膜、保護膜、反射膜、触媒、コーティング、回路、電池、MEMS、新素材開発など研究開発用途に活躍します。
詳しくはこちらからご確認いただけます。
高膜質、段差被膜性の高い成膜が可能なALD装置
④SAL1000(デスクトップ型ALD装置)
ALD装置は1原子層毎の精密な堆積制御を実現し、均一で凹凸部に対しても段差被覆性に優れた薄膜成形成を可能にする原子層堆積装置(ALD=Atomic Layer Deposition)です。
特徴
- 基板表面に1原子層ずつ均一でピンホールフリーのレイヤー成膜が可能です。
- シンプルで簡単なハード系操作。廃棄操作用のボタンとガス流出調整用バルブもフロントパネルに配置しています。
- タッチパネルのソフトウェアは成膜時の状態を認識しやすい画面レイアウトを設計しました。
用途
研究開発用のALD装置(原子層堆積装置)です。
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⑤SAL1000G(グローブボックス付きALD装置)
卓上型ALDにグローブボックスを装備し、酸化や大気と反応する嫌気性の材料を用いた成膜ニーズに対応するモデルです。
特徴
- 卓上型ALDに真空排気や窒素ベントが可能なアクリル製のグローブボックスを搭載しました。
- 4インチのまでのウエハー形状に成膜可能。MAX350℃の加熱機構も備え、AL2O3でのテストでは、Φ100mm以内3%以下の膜厚分布性能を有しています。
- 卓上型の装置として、簡単に場所を動かせることを重視し、本体に大型のハンドルを付けました。
用途
研究開発用の卓上型ALD装置(原子層堆積装置)です。
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⑥SAL3000(ALD装置)
従来からあるデポダウン方式の仕様に加え、基板へのパーティクル付着をより低減できる「デポアップ」タイプをご用意しております。
特徴
- 基板サイズφ100mm以内に対し、±3%の膜厚分布の性能で、均一でピンホールフリーのレイヤー成膜が可能です。
- デポダウン(基板フェースアップ)のSAL3000Dと、デポアップ(基板フェースダウン)のSAL3000Uのいずれかの仕様を選べます。
- タッチパネルを仰角に配置し、視認性と操作性に配慮した設計にしています。
用途
研究開発用のALD装置(原子層堆積装置)です。
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熱源に設置した金属材料を蒸発させ基板へ成膜する蒸着装置
⑦SEV2000Plus(研究開発用小型蒸着装置)
抵抗加熱蒸発源及びEBガンを用いて、基板上に金属膜又は酸化膜等を成膜することを目的とした蒸着装置です。
特徴
- 各種専用トレイを用いることで様々なサイズの基板に対した成膜が可能です。
- タッチパネルによるエレクトロマニュアルで真空排気操作が自動で行え、各種インターロックにより誤動作も防止します。
- 各装置と複合化することが可能。それにより、基板を大気に曝さずに連続で処理することが可能です。
用途
タッチパネルから排気操作を自動で行え、水晶振動子による膜厚計で膜厚管理可能な研究開発に適したシステムです。
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ウエハーを真空中で高温の加熱処理することにより膜の改質が行えるアニール装置
⑧SAN1000(卓上アニール・窒化処理装置)
冷却機構を備えているため、処理後の基板を短時間で取り出すことができます。
特徴
- ドライスクロールポンプにより排気したチャンバー内で基板熱処理が可能。
- 200℃からMAX1000℃までの急速昇温ができる多様性。
- 4インチ実基板温度800℃時の温度分布は±1.5%以内で均一な基板加熱ができます。
用途
真空中またはガス雰囲気中のクリーンな環境で加熱処理することに向いています。
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⑨SAN2000Plus(アニール装置)
SAN2000Plus アニール装置は、4インチまでの基板を強力な赤外照射により、真空中または真空ガス雰囲気中のクリーンな環境で加熱処理することができます。
特徴
- ターボ分子ポンプにより高真空に排気したチャンバー中で基板加熱処理が可能です。
- 200℃からMAX1000℃までの加熱制御、冷却時間を最大19ステップのプログラムと30レシピで組むことができます。
- 水冷式コールドウォール構造と基板冷却ガス機構を併用しているため、高速冷却が可能です。
用途
基板表面の有機膜、金属膜の除去、表面改質等が可能なプラズマプロセス技術をシリーズに加え、基板成膜の前工程処理と後工程処理を1台2役として兼用することが可能です。
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まとめ
スパッタ装置などの真空装置を製造している菅製作所では、真空装置として成膜後の膜質改善用途に、アニール装置を使用していたり、真空装置・真空設備の構成に必要な真空配管部品を提供しております。
サービスや修理・改造などのサポートもおこなっておりますのでご希望の方はお問い合わせください。
株式会社菅製作所
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