スパッタ装置とはスパッタリング現象を採用している装置です。Arイオンをプラズマ放電下でターゲットに衝突させ、それによって叩き出されたターゲット材料がスパッタリング現象によって成膜されます。
現在は、金属膜、絶縁膜、電導膜、保護膜、反射膜、触媒、コーティング、回路、電池、MEMS、新素材開発などの多方面で研究開発用途に活躍しているのです。
1946年に漁船用機器の修理業で創業した菅製作所では真空装置・真空機器の製造、販売をしており、現在では大学や研究機関を中心に活動を広げております。
今回は、菅製作所で製造するスパッタ装置をご紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
金属膜や新素材開発など研究開発に活躍!
【SSP1000・SSP2000Plus・SSP2500G・SSP3000・SSP3000Plus】
SSP1000〈キュービックスパッタ装置〉
特徴
・φ2インチマグネトロンカソード1基(シャッター付)を搭載し、φ100mm以内の膜厚分布±5%以下の性能です。エントリーモデルでも妥協せず、上位モデルと同じカソード構造を採用しました。
- サイコロのような形状のチャンバー部(成膜室)は置き方を変えることで、3つの成膜方向に変更させることができます。
- パルス発振機能付き高周波RF電源を採用しているため異常放電が起きやすい絶縁材料のターゲットに対しても安定した成膜が可能です。
- 自動真空排気システムなので、排気系に関わる操作で誤って装置を壊すといったリスクもなく安心してお使い頂ける装置に仕上がっています。
- 各種計器と操作系部品を効率よく配置しました。
- 排気系ポンプの動作信号や、真空計の圧力情報、冷却水のセンサー信号など多数の条件が揃わないとプラズマ放電のパワーが入らないようにインターロックを組んでいます。
- 様々な設置環境に対応できるようスタック配置(積み重ね)とパラレル配置(横置き)のどちらも可能です。
- 日頃から真空装置(特にスパッタ装置)を扱っているユーザー様であれば、自力でセットアップすることも難しくはありませんので、装置のセットアップと立ち上げがユーザーで可能です。
SSP2000Plus〈スパッタ装置(拡張可能型)〉
- φ2インチマグネトロンカソード2基(シャッター付)を搭載し、φ100mm以内の膜厚分布±5%以下の性能。
- 膜質を左右する基板加熱の機能について、標準仕様MAX300℃のヒーターを搭載しており、高品位な成膜が可能です。
- パルス発振機能付き高周波RF電源を採用しているため異常放電が起きやすい絶縁材料のターゲットに対しても安定した成膜が可能です。
- Plusシリーズのスパッタ装置、ALD装置、アニール装置、蒸着装置と複合化ができるため基板を大気に曝さず多様な成膜が可能です。
- 動作状態を含めた各種ステータスに関する視認性とバルブや設定項目の調整が容易な操作性を兼ね備えています。
- スリムタワー型の形状を採用しているので、導入後の移設作業や室内レイアウト変更の際にも簡単に動かせて作業工数(=支出)を抑えることができます。
SSP2500G〈グローブボックス付きスパッタ装置〉
- 放電するカソードを切り替えることにより、積層の成膜も可能な装置です。
- 真空置換可能な簡易型グローブボックス(アクリル樹脂製)を装備しており、大気中の水分や酸素に曝さずに基板の交換及びターゲットの脱着が可能です。
- 日本製の13.56MHz 200WのRF電源はオートマッチング機能を標準で搭載採用しているためプラズマ放電時の微調整が自動で行われます。
- 動作状態を含めた各種ステータスに関する視認性とバルブや設定項目の調整が容易な操作性を兼ね備えています。
- 装置背面に余計な配線が露出せずスッキリとした外観です。導入後の移設作業や室内レイアウト変更の際にも簡単に動かせて作業工数(=支出)を抑えることができます。
SSP3000〈スパッタ装置〉
- φ2インチマグネトロンカソード3基(シャッター付)を搭載し、φ100mm以内の膜厚分布±3%以下と国内装置トップクラス(当社調査による)の高品質な成膜を実現しました。
- 膜質を左右する基板加熱の機能について、標準仕様MAX300℃に対し、オプションでMAX800℃(モニター温度)の輻射式ヒーターによる加熱が可能です。
- パルス発振機能付き高周波RF電源を採用しているため異常放電が起きやすい絶縁材料のターゲットに対しても安定した成膜が可能です。
- オプションの自動搬送式ロードロック室が、本体の横幅寸法D=1418ミリメートルそのままで筐体内に設置できるよう設計しています。
- タッチパネルを仰角に配置し、視認性と操作性に配慮した設計にしています。
- 装置背面に余計な配線が露出せずスッキリとした外観です。導入後の移設作業や室内レイアウト変更の際にも作業工数(=支出)を抑えることができます。
- 性能や膜質に応じて様々なオプションを付加することが可能です。
SSP3000Plus〈スパッタ装置(拡張可能型)〉
- SSP3000同様、高品質な成膜を実現しました。また、それに加え単層、積層、合金の成膜も可能な装置です。
- 膜質を左右する基板加熱の機能について、標準仕様MAX300℃に対し、オプションでMAX800℃(モニター温度)の輻射式ヒーターによる加熱が可能です。
- パルス発振機能付き高周波RF電源を採用しているため異常放電が起きやすい絶縁材料のターゲットに対しても安定した成膜が可能です。
- 本体側面に拡張用ポートを備えており、トランスファーユニットSTR2000と連結することで、ロードロック機能室が備わります。
- 視認性と操作性に配慮した設計になっており、動作状態を含めた各種ステータスに関する視認性とバルブや設定項目の調整が容易な操作性を兼ね備えています。
- 装置背面に余計な配線が露出せずスッキリとした外観です。導入後の移設作業や室内レイアウト変更の際にも作業工数(=支出)を抑えることができます。
- 豊富なオプションを用意していると同時に、トランスファーユニットSTR2000を介したALDやアニール装置との連結は納入後も容易に可能な構造。
まとめ
真空装置を製造している菅製作所では、真空装置として成膜後の膜質改善用途に、アニール装置を使用していたり、真空装置・真空設備の構成に必要な真空・配管部品を提供しております。
サービスや修理・改造などのサポートもおこなっておりますのでご希望の方はお問い合わせください。
真空装置一覧の紹介はこちらの記事をご覧ください。
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