最も身近な元素である「鉄」。
ですが、鉄は本来柔らかいという性質をご存知ですか?
意外と知らない面が多い鉄。今回は、そんな鉄について性質や社会での活用方法について解説していきます。
社会での活用方法については、ちょっとした豆知識も紹介しているのでぜひご覧ください。
鉄の性質と特徴
空気中では徐々に酸化する性質を持ち、単独では柔らかい金属。鉄は硬いイメージがありますが、実は炭素との化合物だから硬くなっているんです。
鉄は金属製品で最もよく使用されており、約95%が鉄でできているとか。
鉄単体として産出される場合は、なんと「隕石」からなんです。人類が使い始めたのは4000年以上前と言われており、紀元前まで遡ります。誰が見つけたかもわからない、でも使い続けられている不思議な元素の一つです。
では、社会でどのように使われているのか、一つひとつ見ていきましょう。
鉄の社会での活用方法
鉄は「線路」、「船のボディ」、「日本の建物物」などの成分として使用されています。それぞれ見ていきましょう。
線路
鉄道、という名前の通り、線路のレールには鉄が使われています。普通のレールでは、鉄に微量の炭素やマンガン、ケイ素などを混ぜたものが使用されます。
実はレールにも種類があり、高速鉄道用、重荷重鉄道用など用途に合わせて作成されています。
ちなみに、電車に乗っている時「ガタンゴトン」という音がしますが、あれはレールとレールの繋ぎ目を通過した際に鳴る音なんです。
船のボディ
最近の船のボディにも鉄が使用されています。元々は浮かびやすい木造の船が主流でしたが、海の波や流れによる強い力を受けた時に変形したり、破損したりすることが多いので鉄に変更されました。
船に重たい鉄つけたら沈むんじゃないの?と思われるかもしれません。そんな方には以下の記事がオススメ。
日本の建造物
日本の建物は大きく木造、鉄筋、鉄骨に分けられます。鉄が使用されているのは名前の通り「鉄筋」と「鉄骨」。
せっかくなのでちょっと豆知識をご紹介。
鉄骨は、木の代わりに鉄の柱やハリを使い作る建物。
鉄筋コンクリート(RC)造の建物は、細長い鉄製の棒をコンクリートの中に埋め込むことで建物を補強する方法。このRC造に鉄骨を埋め込んだ鉄骨鉄筋コンクリート(SEC)造という方法も存在します。
一般的には鉄筋コンクリートの方が頑丈で、防音性も優れていることから人気があります。
鉄の歴史
- 元素記号:Fe
- 英語名:iron
鉄の語源は不明です。元素記号のFeについては、ラテン語の「ferrum」に由来していると言われています。発見については、紀元前と言われており細部は不明。
まとめ
今回は「鉄」について解説させていただきました。この記事のポイントは以下の通り。
- 鉄は酸化しやすく、単体では柔らかい金属
- 「線路」、「船のボディ」、「日本の建物物」などに使用される
- 紀元前から使われていると言われており、語源や発見者は不明
高校で勉強する他の元素については、以下の記事にてまとめております。併せてご覧いただけると、更に理解が深まるのでぜひご覧ください!
参考サイト
鉄 – イラスト周期表
Periodic Table Fe
鉄の歴史|WEBコラム|商品案内|杉田エース株式会社
木造?鉄骨?RC?構造別のメリット・デメリット | 不動産投資メディアのINVEST ONLINE(インベストオンライン)
鉄道Q&A – 電車のしくみ | みんてつキッズ
レール | 鉄道用語事典
木船から鉄船へ/海の不思議箱 日本船舶海洋工学会 海洋教育推進委員会